仕事が順調に進んでいる時ほど注意が必要だ。
売上が伸びたり、評価が上がったりすると、つい心が浮き立つ。
そこでうっかり安請け合いをしてしまうと、後で大きな負担となる。
好調な時こそ、慎重さを忘れてはならない。
「このまま勢いに乗れば大丈夫」
と思い込み、予定を詰め込みすぎたり、新しい仕事に次々と手を出したりする。
だが、それは落とし穴の始まりだ。
人も会社も、調子がいい時にこそ失敗しやすい。
足元を見ずに前のめりになれば、急にバランスを崩してしまう。
特に、スモールビジネスや個人で活動している人にとって、無理な拡大は危険だ。
人を増やしたり、設備を整えたり、派手に投資したりすれば、一時は華やかに見える。
しかし、その裏で資金繰りの負担がじわじわ膨らむ。
景気がひとつ傾けば、あっという間に回らなくなる。
仕事も人生も、順調な時ほどバランス感覚が試される。
幸運に酔って羽を広げすぎるのではなく、むしろ淡々と続ける力が問われる。
例えるならサーフィンだ。大きな波に乗るのは楽しい。
けれど、波の変化を読めなければ、たちまちひっくり返される。
波を読む冷静さがあってこそ、次のチャンスを掴める。
好調な時は、自分の実力以上に力がついたように錯覚しやすい。
そんな時こそ、自分のペースを守ることが大切だ。
周囲の期待や甘い誘いに流されず、地に足をつけて選ぶ。
小さな成功に浮かれるよりも、淡々と積み重ねることに価値がある。
だからこそ、心に留めておきたい。好調は永遠に続かない。
だからこそ尊いのだ。その流れを楽しみつつも、舞い上がらずに歩みを整える。
結局、長く続くのは、浮かれず慎重に一歩ずつ進む人である。
「順調な時にこそ心を引き締める者だけが、流れに呑まれず、波を越えて次の景色へたどり着く。」
【運を開く言葉】
書：瑞雪 文：游雲
