なぜあなたの夢は実現しないのか？

profile：内田游雲（うちだ ゆううん）
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトの「洩天機－運の研究」は運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営（メルマガ編）】も発行中（無料）

夢を抱く人は多くいる。しかし、その夢を実現することのできる人は、現実には、ほんのひと握りでしかない。これが、この世界の真実である。

では、なぜそういうことが起きるのだろうか。

まず、多くの人が夢と目標を取り違えていることがある。夢というのは、遥か彼方にあるものだ。だから、見ているだけならとても楽しいのだ。そして、ほとんどの人が、この楽しさだけで終わってしまうのである。

これに対して目標というのは、実際に実現しようと行動するためのものだ。ここに来て初めて現実と向き合うことになる。現実と向き合うから、そこには見たくないものも見る必要が出てくる。

そして、行動が必要になるから、そこには努力も必要となる。

そんなことはしたくないというのであれば、ただ夢を見続けるだけしかない。ここを乗り越えないと、結局夢はいつまでも夢のままに終わってしまうのである。

夢を実現しようと思ったら、夢から一歩進んでより具体的な目標に変える必要がある。この時に、夢に到達するためのより現実的な道（ロードマップ）を自分で作り、その目標に向かって行動をしていくことが必要になるのだ。

夢と目標は違うものだ。だからまず、夢を目標に落とし込む作業が必要になる。そして、目標を決めたら、その目標と行動が相反しないようにする必要があるのだ。

私たちが、目標を達成できない理由の一つに行動が目標に反していることが挙げられる。ここは、しっかりと考える必要がある部分だ。

たとえば、今の年収を倍にしたい。そう思うのであれば、年収を倍にする行動が必要になる。どうしたら収入が倍になるかを考え行動する必要があるのだ。

しかし、私たちは現状を変えることをせずに夢のみを掲げてしまう。

夢から目標へ移し、そして行動へ移す。夢の実現のためには、これがすべて一貫している必要がある。収入を倍にしたいと思っても日々同じ生活をし、同じ行動をしていたのでは全く変わりようがないのである。

「夢」と「目標」と「行動」

この３つが一貫していることに常に注意を払っておく必要がある。ここが大きなポイントだ。鍵といってもいい部分なのである。

さらに、重要な事がある。

あなたが例えば、年収が１億円欲しいという夢を持ったとする。では、それを実際に実現するにはどうすればいいのだろうか？

それには、まずどうすれば年収１億円が達成できるかを考えることだ。一番簡単なのは、年収１億円の人に聞くことである。ここが重要なポイントだ。正解を知っている人は、あなたの目標を実現している人である。その人に聞くことだ。

しかし、残念ながらこのような夢を持っても周りにそういう人はあまりいない。なぜなら、周りにそういう人がたくさんいたら、既に、あなたは、年収１億円を得ているからだ。自分の周囲の人の平均年収があなたの年収になる。これは残念ながら事実だ。

この場合には、次善の策として、自分の周りの一番年収の高い人が何をしているかをまず観察することである。そして、どうすればそれが達成できるかを、まずは目標にする。

こうして、自分の年収を引き上げると、周囲の環境が変わってくることになる。年収にふさわしい人たちが周囲に集まり出すからだ。次に、集まってきた人の中で、もっとも年収の高い人がやっていることをやるのだ。

これを一足飛びに行くことはできない。たとえ、僥倖に恵まれて一時的にその収入を得たとしても、すぐに元の状態に戻ってしまうことになる。宝くじがあたった人の例を見ればよくわかるだろう。ほとんどの人が、結局元の人生に戻っていくことになる。

だから、まず周りの環境を少しづつ変えていくことが、夢を実現する確実な方法となるのだ。

一番簡単に夢を実現する方法がある。

それは、同じような方向を向いた人々を自分の周囲に集めることだ。こうすると、収入を目標にしているなら、全員で自然と収入を上げていけるので、あまり苦労しなくて、目標に近づくことができるようになる。

これは、マスターマインドグループと呼ばれるものだ。「マスターマインド」とは、二人以上の、統一した願望や目標を持った人間の集まりのことで、また、それらの人々の間で行き交う、波長の合った思考のバイブレーションのことである。

過去の成功者の記録を分析してみると、彼らが意識していたか、していないかに関わらず、この「マスターマインド」の力を活用していたことは明らかである。

願望をお金やその他、価値あるものに転換するための計画を立て、それを忍耐強く知性的に実行し続けるために、助言や相談を請うことのできる友人、援助を惜しまない友人を持つ。こうした協力の形が、夢の実現の為に必要な基礎固めとなるのだ。

夢を実現するには、まず環境を整えること。
これを最初に考えてみることである。