自己犠牲をやめて自分の幸せを選ぶ生き方

いい人ほど他人のためにと
動いてしまうものだが
それは美しいように見えても
しばしば自己満足にすぎない
自分と身近な人が幸せでなければ
誰かを本当に幸せにはできない
自己犠牲に酔いしれる心は
やがて不幸を呼び込むだけだ
自分が満ちてこそ与えられる
自分の幸福が先でいい
自己犠牲をやめ本当の幸福を選ぶ
「いい人」
と呼ばれる人ほど、つい自分を犠牲にして他人を優先する。
日本人には特にこの傾向が強い。
誰かのために我慢して尽くす姿は美しいとされるし、周囲からも感謝されやすい。
しかし、その裏側には落とし穴がある。
我慢の上に築かれた関係や幸福は長続きしないのだ。
考えてみてほしい。
自分の心と体をすり減らしてまで、他人に尽くすのは本当に良いことだろうか。
疲れ切った顔で
「大丈夫」
と笑っても、周囲は敏感に察する。
結果として
「気を使わせる人」
になり、相手も居心地が悪くなる。
つまり、自己犠牲は相手のためにもならない。
本来、幸せの順番はシンプルだ。
まず自分が幸せであること。
そのうえで余裕が生まれたとき、自然に人に手を差し伸べられる。
これは決して利己的ではない。
むしろ、余裕のない人から受ける親切ほど重たいものはない。
誰だって
「無理してるな」
と感じるサービスよりも、心からの笑顔を選びたいはずだ。
さらに自己犠牲の怖いところは、それ自体が目的化してしまう点にある。
我慢することに酔ってしまうと、
「こんなに尽くしているのに」
と不満が膨らむ。
他人からの評価を密かに期待してしまい、期待通りに返ってこないと裏切られた気分になる。
これでは幸福どころか、不幸のループだ。
ではどうするか。
答えは簡単だ。
「まず自分を満たす」
と決めること。
おいしいものを食べてご機嫌になる。
好きな音楽を聴いて気分を上げる。
ちょっと贅沢なお風呂に入る。
それだけで家族や同僚に見せる表情がやわらぎ、自然に周りに良い空気を運べる。
自己犠牲より、よほど人の役に立つ。
他人のためにと頑張る前に、まず自分のために幸せを積み重ねる。
それが結局、一番まわりを喜ばせる。
飛行機の非常時に
「酸素マスクは自分から」
と案内されるのと同じだ。
自分が息をしてこそ、隣の人を助けられる。
我慢しても幸福にはならない。
犠牲をやめ、楽しむことを選ぶ人が、いちばん人に優しくなれる。
「他人のために我慢する人生ではなく、自分を幸せに満たして笑う人生を選びなさい。あなたの笑顔こそが、周囲をいちばん輝かせる贈り物になる。」
【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解しスモールビジネスの経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。