運命は自然に変化し移り変わっていく
運命を自ら変えようとする人は、この世のあらゆる物事は流れているということが分かっていない。運というのは一定ではなく、向きを変え変化していくものなのだからだ。この世の全てのものは変化し、流れ、刻々とその表情を変えていく。この世の中に永遠に同じものなど何もない。変化に対応するということは、運の流れを感じ取ることであり、変わりゆく運命を感じることである。(内田游雲)
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内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングや人生のコーチングを専門に行い、30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
私は大自然と触れ合うことがとても気に入っている。
中でも海が一番のお気に入りだ。
だから、ことあるごとに海に出かけ、大自然と触れ合うことで自分の疲れた心を癒やし元気をもらってきた。
私の住む静岡県は、海も山も自然が豊かな場所である。
特に静岡市は、海抜0mから3000mまでの高低差がある自然豊かな都市で、山に行けば南アルプスの3000m級の山がそびえ立ち、海に行けば最深部が2500mの日本一の深さを持つ駿河湾が開けていく。
まさに、大自然の宝庫である。
こうした大自然は、ただボーッと眺めているだけでも、様々なことを人間に教えてくれる。
寄せる波、引く波、満潮と干潮。刻々と変わるその様子を見ていると、「この世に変わらないものなどはないんだ」と海が教えてくれているようだ。
運命を変える必要はない
現在の日本は、格差社会が進行している。
そんな世の中にあって、運命を変えて、今の状況を良くしたい思っている人も多くいる。
しかし、運命を変えたいと思うのは、今の世の中の流れに翻弄され身動きが取れなくなってしまっていた人の考え方だ。
運が悪いという固定観念にとらわれ、思考がガチガチに固まってしまっているのだ。
運命を自ら変えようとする人は、この世のあらゆる物事は流れているということが分かっていない。
運というのは一定ではなく、向きを変え変化していくものなのだからだ。
だから、少し待てば雲が流れて日差しが差し込むのに、晴れ間を求めて動くことで、その動きと雲の動きが一緒なってしまい、いつまでも雨に降られたままだったりする。
この世の全てのものは変化し、流れ、刻々とその表情を変えていく。
この世の中に永遠に同じものなど何もないということが分かっていれば、雨など気にせず、やがて訪れるであろう晴天を待つこともできるものだ。
変化に対応するということは、運の流れを感じ取ることであり、変わりゆく運命を感じることである。
だから運命は無理に変えようとしなくてもいい。
ただ流れに乗っていけばいいだけなのである。
運の流れに乗れば発展できる
その流れていく先は、あなたが求めている方向とは違うかもしれない。
しかし、流れに逆らって進めるほど人間は力を持ってい無いのも事実である。
人間の力などたかが知れているのだ。
明治維新の後、日本に洋装の波が押し寄せてきた。
そんな中で、次第に足袋の需要が減っていった。
そして、多くの足袋屋さんが潰れていくことになった。
そんな中で、こうした大きな運命の波に乗って大躍進した会社がある。
それが、足袋専門メーカーの「志まや」(当時)だ。
「志まや」は、足袋屋から大きく自動車産業に転向し、大成功を収める。これが、現在のブリヂストンである。
どのような運命の流れであっても、必ずどこかに必ずたどり着く。
変わりゆく運命を感じることができれば、その流れをどう乗っていくかを考えればいいだけなのだ。
運の流れを感じる感性を持つ
会社の業績、ビジネスの成否というのは、どんな流れに乗ったかで、じつはそのほとんどが決まる。
世の中を俯瞰的に眺めてみれば、経営者の能力や知識は現実には大した影響力を持っていない。
もちろん、それが無駄ということでは無い。
しかし、どれだけ経営の勉強をして頑張っても、流れが来ていないジャンルでは儲かりようがないのだ。
それよりも多少ぼんくらでもいいので、運の流れを感じ取れる経営者のほうが、よほど会社は発展するのである。
ビジネスで大事なことは、どうやってビジネスをするかではなく、どこでビジネスをするかだ。
運の変化を感じ取り流れをつかむこと。
まずそこから意識してみればいい。