人に何かを与えると、必ずその見返りを受け取ることになる。
これは物理の
「作用反作用の法則」
と同じで、人生にも同じ仕組みが働いている。
といっても難しい話ではない。
笑顔を向ければ笑顔が返ってくるし、トゲのある言葉を投げればトゲが刺さって戻ってくる。
とてもシンプルで、そしてちょっと怖いほど正確な法則だ。
では、私たちは普段、何を人に与えているだろうか。
喜びや優しさを差し出せば、形を変えて必ず自分に返ってくる。
ふとしたときに誰かから温かい言葉をもらったり、思いがけない助けを受けたりする。
そんな経験は一度や二度ではないはずだ。
逆に、怒りや不満をばらまけば、それは不思議なほど自分のところに戻ってきて、日常を重くしてしまう。
人生の景色を変えるのは、実は小さな一瞬だ。
たとえば、駅で席をゆずったり、友人に
「ありがとう」
と言葉をかけたり。
そんなさりげない贈り物は、自分の心を軽くするだけでなく、未来からの贈り物の下準備にもなる。
与えることは、損をするどころか、むしろ自分を豊かにする投資のようなものだ。
もちろん人間だから、ついイライラしてしまうこともある。
でも、そこで
「怒りを与えない」
と決めるだけで流れは変わる。
怒りを渡さない人は、不思議と周囲から大事にされ、運まで味方につけてしまう。
逆に、日々ご機嫌に過ごす人は、自然と
「また会いたい」
と思われる。
これも見返りの一つだ。
結局のところ、この法則は選択の自由を与えてくれている。
何を与えるかは、いつだって自分で決められるのだ。
だからこそ、今日からは意識して喜びや幸福を与える側になりたい。
すると、不思議なくらい心も軽くなり、人生の流れがスムーズになる。
与えるものが未来をつくる。
だったら、できるだけ明るいものを差し出したほうがいい。
与えると返ってくるというシンプルな法則は、難しい哲学ではなく、毎日のちょっとした心がけだ。
小さな優しさが、巡り巡って自分の幸せを運んできてくれる。
【運を開く言葉】
書：瑞雪 文：游雲
