現代の広告技術に惑わされず無駄遣いを防ぐお金の守り方

人は自分に言い訳をする生き物
欲しい物に便利さをまとわせ
安いからと理由を飾り立てる
ただ欲しいだけの衝動を
必要という仮面で塗り替え
財布から命のように金が消える
無くても困らぬ物ばかりを
抱えても心は満たされず
真実を見極める眼こそが
豊かさを守る唯一の力となる
不要なものを欲しくさせる広告の罠
買い物に出かけると、つい目に入る
「お買い得」
の文字。
安いからとりあえず買っておこう、あったら便利そう、そんな理由でカゴに入れたものが、家に帰ってからほとんど使われずに眠っていることは誰にでもある。
気がつけば棚の奥に同じようなグッズが並び、見るたびにちょっとした罪悪感がよぎる。
こうした買い物は、本当に必要だからではなく欲しいだけということが多い。
しかも、その欲望に巧みに火をつけるのが広告の力だ。
SNSのタイムラインや雑誌の特集を見て、いつの間にか
「持っていない自分は遅れている」
と思わされる。
ここで怖いのは、現代の広告技術は不要なものを必要に見せる魔法になっていることだ。
欲望に刺激を与え、買わなくても困らない物を
「今すぐ必要」
にすり替えてしまう。
Q. なぜ「安いから」という理由で買うと無駄遣いになるのか?
理由は明快で、必要と欲しいがごちゃ混ぜになるからである。
安いものは心理的にハードルが低いため、深く考えずに手が伸びる。
ところが、実際にはほとんど使わず、しまい込まれることが多い。
つまり、買うときの小さな満足感に対して、使わないままのお金とスペースの損失が大きすぎるのだ。
では、どうすればこの魔法に振り回されずにすむのか。
答えはシンプルで、必要と欲しいをきちんと区別することである。
必要なものとは、日々の生活に欠かせないもの。
欲しいものは、なくても生きていけるもの。
たったこれだけの見極めを意識するだけで、財布の中身も気分もぐっと軽くなる。
たとえば、
「便利そうだから」
と買った調理器具。
結局、出番はほとんどなく、使うたびに手入れが面倒で棚に戻る。
これが典型的な無駄遣いの正体だ。
むしろ、限られた愛用品を繰り返し使う方が台所は整い、料理も楽しくなる。
Q. 衝動買いを防ぐにはどうすればいい?
まず、買う前に
「これは本当に必要か?」
と自分に問いかける習慣を持つことだ。
欲しい気持ちが高ぶっても、一度立ち止まってみる。
数日たってもまだ必要だと感じたら買えばよい。
逆に、熱が冷めれば不要だったと気づく。
衝動買いを防ぐ第一歩は、このシンプルな問いかけなのだ。
古くから
「安物買いの銭失い」
という言葉がある。
安いから得だと思っても、結局は使わないか、すぐ壊れて買い替えになる。
結果として高くつくのである。
現代の大量生産・大量広告の世界では、この諺はますます重みを増している。
Q. 本当に必要なものだけを選ぶとどうなる?
本当に必要なものだけを選ぶ生活とは、自分の基準でお金と心を守る生き方である。
部屋がすっきり整い、心も広くなる。
さらに、お金も残り、気分も軽くなる。
必要なものだけに囲まれて暮らすことは、自分を大切にすることにつながる。
暮らしはシンプルでも、満足感は確実に大きくなる。
結局のところ、安いから取りあえずあったら便利かもは、無くても大丈夫。
むしろ持たないほうが部屋は広く、心も広くなる。
必要なものを選び抜く力こそが、人生を豊かにしていくのである。
【要点まとめ】
・現代の広告技術は不要なものを必要に見せる魔法である
・必要と欲しいを区別することが無駄遣いを防ぐ最大の習慣である
・本当に必要なものだけを選ぶ生活が心とお金の豊かさを生む
「安いからと手に入れた便利さはすぐに色あせる。必要なものだけを選ぶ勇気こそが、お金を守り、心を満たし、人生を本当に豊かにしていく。」
【運を開く言葉 】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解しスモールビジネスの経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。