思い込みを手放すと人生はもっと自由に変わる

思い入れと思い込みは
似ているようでまったく異なる
思い入れは深く寄り添い
そこにまだ自分の冷静さがある
けれど思い込みに変われば
客観の自分は姿を消してしまう
真実は霞み目の前から遠のき
心は硬く閉ざされてしまう
そのとき人は判断を誤り
他者の声にも耳を閉じる
思い入れは力を生み出し
思い込みは心を曇らせる
思い入れと思い込みの違いを知る
何かに心を寄せるとき、人は強い力を発揮する。
好きなこと、大切にしたい人、守りたい場所。
そこには深い思い入れがある。
思い入れは人を前向きに動かし、日々に張りを与えてくれる。
料理をするときの工夫、庭に咲く花への愛情、家族に注ぐ気遣い。
どれも思い入れがあるからこそ、より豊かに形になる。
しかし似ているようで別物なのが思い込みだ。
思い込みは、心の中で
「これしか正しくない」
と決めつけてしまうクセ。
例えば、
「私には才能がない」
「あの人はこういう人に違いない」
といった断定。
そこには客観性がなく、自分で自分を縛ってしまう。
思い込みが強いほど、せっかくのチャンスも見えなくなる。
思い入れはプラスのエネルギーを生むが、思い込みはマイナスの足かせになる。
視野が狭くなるからだ。
大事なのは、この違いに気づいておくこと。
思い入れは人を前に進め、思い込みは人を止める。
この対照がわかれば、日常の小さな選択でも迷いにくくなる。
例えば友人の助言を受け入れる場面。
「私はこうだから」
と思い込みで耳をふさげば、関係はぎくしゃくする。
でも
「そんな見方もあるのね」
と思い入れを持ちながら受け止めれば、人間関係はぐっと豊かになる。
思い込みを手放すだけで、会話の空気まで変わるのだ。
年齢を重ねると、自分なりのスタイルができていく。
これはとても大切なことだが、同時に思い込みも強まりやすい。
そこで意識したいのが
「固定観念を疑う」
という姿勢だ。
思い込みに気づく習慣を持つと、日常はずっと軽快になる。
新しい趣味を始めるとき、相手を理解しようとするとき、ほんの少し柔らかい心を持てばいい。
思い入れは人生を彩るが、思い込みは色を濁らせる。
だからこそ、日々の中で
「これは思い入れ?それとも思い込み?」
と問いかけてみよう。
その問いかけが、自分を整え、心を自由にするカギになる。
結局のところ、私たちを幸せにするのは、深い思い入れと、柔軟な心の余白なのだ。
「人を豊かにするのは深い思い入れであり、人を縛るのは固い思い込みだ。その違いを見極められたとき、人生はもっと自由で美しい色を取り戻す。」
【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解しスモールビジネスの経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。