買い物でも仕事でも、私たちはつい
「得」
を優先したくなる。
ちょっとお得なセールを見つけたときの気分は格別だし、仕事でも数字がすぐ伸びるとうれしい。
得は現在の利益を意味するから、手に入れた実感がすぐにあるのだ。
でも、目先の
「得」
ばかりを追いかけると、後で思わぬしっぺ返しがやってくる。
たとえば値段だけで商品を売ると、お客様の心は離れてしまう。
信頼をなくせば、次の縁は生まれない。
つまり得だけに頼ると未来の利益は続かない。
ここで大切なのが徳を積むという考え方だ。
徳とは
「自分だけが得するのではなく、相手も喜ぶように行動すること」
相手がうれしくなるように売る、時間を大切にする、約束をきちんと守る・・・。
そんな日々の小さな積み重ねが信頼を育てていく。
徳は未来の利益を意味し、時間がたつほど心強い味方になってくれる。
「得と徳の違い」
を意識すると、人間関係もぐっと楽になる。
自分だけが得をしようとする人は、周りから少しずつ距離を置かれてしまう。
逆に、信頼される人の条件はとてもシンプルで、
「相手を大事にすること」
ちょっとした心配りや、やさしい言葉が未来の幸運を呼び込んでくれる。
思い返せば、幸運はいつも人を通してやって来る。
新しいチャンスを教えてくれるのも人、困ったときに手を貸してくれるのも人。
だからこそ、徳を積む人には自然と縁が集まり、未来の利益が広がっていく。
今日からできることはたくさんある。
レジで
「ありがとう」
と微笑む、メールに一言
「助かりました」
と添える、そんな小さな行動も立派な徳積みだ。
誰かの一日を少し明るくするその一瞬が、やがて自分の未来を照らしてくれる。
結局のところ、得は今のごほうび、徳は未来からの贈りものだ。
得と徳を上手に組み合わせながら、毎日を心地よく積み重ねていきたい。
【運を開く言葉】
書：瑞雪 文：游雲
