本当の自分を知り自分らしく生きるための方法

人は誰もが自分のことを解らない
自分が思う自分の姿は幻である
それは他人の目に映る影にすぎず
本当の自分はそこには存在しない
他人の主観が編み出した像を信じ
それを自分だと思い込んでしまう
その錯覚が悩みを生み出し
その錯覚が苦しみを深めていく
けれどもそれは真実の姿ではなく
本当の自分はもっと奥に息づいている
だから悩みに囚われる必要はなく
苦しみを握りしめる理由もない
仮面を外せばただ静かに残るもの
それこそがあなたの本当の姿である
自分を一番知らないのは自分自身
人は誰でも、自分に対するイメージを持っている。
だが、その多くは他人の目を意識して演じた姿にすぎない。
たとえば
「私は明るい人」
と思っていても、それは周りにそう見られたい気持ちから作られた仮の姿である。
実際には疲れているのに
「元気な人」
を演じてしまう。
そうなると、自分自身との距離がどんどん広がっていく。
特に周囲の期待が強い場面では、この
「演じる自分」
が大きな顔をする。
家族からの期待、職場での役割、友人関係のイメージ。
気づけば、自分が思う
「本当の私」
よりも、他人の望む
「私らしさ」
に合わせてしまっている。
それは無意識のうちに着せられた衣装のようなものだ。
最初は軽いはずの衣装も、毎日まとい続ければ重くなる。
ここで一度立ち止まってみよう。
あなたが
「私ってこういう人」
と信じている姿は、どれほどが自分発で、どれほどが外からの影響だろうか。
思い込みのフィルターを通すと、景色は曇って見える。
外した瞬間に、まったく別の世界が広がる。
たとえば
「私は人前が苦手だから挑戦できない」
と決めつけていないだろうか。
しかし、その苦手意識は、かつての失敗や誰かの評価が作り出した思い込みの産物にすぎない。
もしそのラベルを外したら、実は人前で話すのが得意な一面に気づくかもしれない。
本当の自分を知ることは、難しい哲学の話ではない。
むしろ日常の中で小さな違和感に気づくことから始まる。
「無理に笑ってないかな」
「気を使いすぎてないかな」
そんな問いかけを繰り返すことで、仮面を少しずつ外していける。
そして忘れてはいけないのは、本当の自分は最初からあなたの中にいるということだ。
他人の期待に応えるために磨き上げた姿も、社会の中で必要な面も確かに大切だ。
しかし、それだけで生きていると息苦しくなる。
素顔の自分を取り戻す時間こそ、心を自由にする栄養になる。
結局のところ、自分を一番知らないのは自分自身である。
だからこそ、完璧に知ろうとせず、時々
「自分らしく生きるってなんだろう」
と問い直せばいい。
その問いかけの先に、まだ見ぬ本当の私が待っているのだ。
「他人に見せるための仮面を脱いだとき、ようやく自分は自分と出会う。演じる姿ではなく素顔の自分で歩き出したとき、人生は驚くほど自由に広がっていく。」
【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解しスモールビジネスの経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。