視点を変えると短所は長所に変わるという話

全ての物事には
必ず両面が存在する
例えばコツコツ粘り強く
物事に取りくむことができる
こうした特質は融通が利かず
無駄な努力に陥りがちになる
常に学ぶ努力を怠らない人は
逆にあちこちに目が行き過ぎて
一つの物事に徹底して
取り組めなかったりする
どちらにしても良い部分と
悪い部分があるのだ
だから常に客観的な視点をもち
第三者からの目のように
自分を判断することだ
どのような特質であっても
必ず両面が存在することを
しっかりと意識しておくと
落とし穴に落ちにくくなる
長所と短所は視点で入れ替わる
「あなたの良いところは、粘り強くて努力家なところですね」
こう褒められたことがある人は、少なくないはずだ。
真面目にコツコツ頑張れる人というのは、確かにどこへ行っても評価されやすい。
けれどもこの
「努力家」
という長所も、角度を変えれば、ちょっと扱いづらい短所に見えてくる。
たとえば、やり始めたことをやめられない。
無駄だとわかっていても、途中で投げ出すのがイヤで、ダラダラと頑張り続けてしまう。
あるいは
「もっと努力すれば報われるはず」
と信じすぎて、引き際を見失う。
これはまさに「長所の暴走」だ。
同じように、
「ポジティブな人」
も、ときに周囲を困らせる。
問題が起きても
「大丈夫大丈夫」
と軽く流してしまう。
悩み相談に乗っても、真剣に受け止めずに明るく励ましすぎてしまう。
相手は共感してほしいだけなのに、励まされすぎてしんどくなる。
こうなると、ポジティブさが短所として働いてしまう。
逆に言えば、短所だと思っていたものが、見方を変えると立派な長所になることもある。
「気が小さい」
人は、慎重で配慮深く、
「頑固な性格」
は信念があるとも言える。
どんな性格も、光と影の両面を持っているということだ。
だからこそ、私たちは性格に
「良い」
「悪い」
のラベルを貼るのではなく、状況によって使い分ける知恵を持つべきだ。
自分の長所が空回りしそうになったら、少し距離を取って、客観的に自分を見るクセをつけておく。
それだけで、ずいぶん生きやすくなる。
最大の長所は、最大の短所になる。
でもそれは、裏を返せば
「短所もまた長所になれる」
ということだ。
性格は使いよう。
人生のいろんなシーンで、その使い分けを楽しんでいきたい。
【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解しスモールビジネスの経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。