人は誰しも
「愛されたい心理」
を抱えて生きている。
ところが、不思議なことにその思いが強ければ強いほど、なぜか愛されない理由が増えてしまう。
心の中で
「もっとちょうだい」
と欲しがるほど、相手の心は遠ざかっていくのだ。
これは恋愛に限らず、友人関係や家族の間でも同じである。
欲しがれば欲しがるほど空回りし、満たされない思いが膨らんでいく。
すると
「どうして私は愛されないのだろう」
と、さらに心が乾いてしまう。
まるで砂漠に水を求めているのに、手を伸ばすほど蜃気楼しか見えないようなものだ。
ではどうすればいいのか。
答えはシンプルである。
愛を与えることだ。
こちらから笑顔を差し出し、相手を思いやる言葉をかける。
見返りを期待せずに手を差し伸べる。
すると不思議なほど、与えれば与えられるという人生の法則が働き始める。
たとえば、こちらが
「おはよう」
と笑顔で挨拶すれば、自然と
「おはよう」
が返ってくる。
小さなことに思えるが、実はこれこそ見返りを求めない愛の練習である。
相手の反応がどうであれ、自分が与えたその瞬間に、もう心は豊かになっている。
愛は
「もらう」
ものではなく
「巡らせる」
ものである。
与えることで心が広がり、与えることで喜びが返ってくる。
これは心理学でもスピリチュアルでもなく、日常生活の実感として確かに存在する。
愛を欲するばかりでは、いつまでも足りない思いに追われる。
しかし、こちらから与えることを選んだ瞬間、心は自由になる。
欲して苦しむより、与えて笑うほうがずっと気分がいい。
実際、愛はそのときすでにあなたの手の中にあるのだ。
だからこそ、今日から試してほしい。
小さな優しさを一つ与えるだけでいい。
すると、その優しさが巡って、思いがけない形であなたに戻ってくる。
これが
「愛を与えると、愛が得られる」
というシンプルで力強い真実である。
「愛は欲しても満たされないが、与えた瞬間にあふれ出す。欲望は渇きを生み、与える心は喜びを巡らせる。愛を求める人生より、愛を配る人生のほうが豊かである。」
【運を開く言葉】
書：瑞雪 文：游雲
