利益は誰かを幸せにした分だけ返ってくる

会社の目的とは一言で言うと
人を幸せにすることだ
これは決してお客だけではない
家族や従業員、取引先など
関係のある総ての人を含む
下請けを叩いて
自分の会社だけが
儲かるようにしている会社は
結局はだめになっていく
企業の利益とは与える価値と
等価交換になるものである
その価値とは究極的に言って
相手を幸せにすることなのだ
長期間利益を出し続ける会社は
誰かの犠牲の下に
成り立つのではなく
多くの人の幸せの上に
成り立つものである
自分と周りを幸せにする経営
会社の目的は何かと問われたとき、
「売上」
「成長」
「市場拡大」
などと答える人も多いが、それらはすべて“結果”でしかない。
そもそも会社が存在する理由は、
「人を幸せにすること」
に尽きる。
しかも、その“人”には社外のお客さんだけでなく、自分自身や家族、従業員、取引先まで含まれる。
小さな会社こそ、まずは社長自身が幸せであることが大前提だ。
社長が疲れきっていて、家庭もギスギス、取引先とは不信感・・・。
そんな状態で
「人を幸せに」
と言っても、看板だけが立派な空き家みたいなものだ。
人を幸せにするといっても、何も大きなことをする必要はない。
丁寧に話を聞くとか、約束を守るとか、スタッフに
「ありがとう」
を言うとか。そうした小さな積み重ねが、“この会社と関わると気分がいい”という空気を生む。
それが利益という形でちゃんと返ってくる。
いわば
「利益は幸せの等価交換」
である。
逆に、
「下請けは安く叩け」
「スタッフは使い捨て」
といった経営をしていると、一時的に儲かっても、じわじわと“見えないコスト”に苦しむ。
信頼を失い、空気が淀み、やがて数字にも出てくる。
これはもう法則だ。
50代を超えて起業する人にとって、今さら派手な拡大や無理な売上目標は、むしろ心をすり減らす。
だからこそ、自分を含む
「身近な人の幸せ」
を軸に商売を組み直すことで、無理なく、自然と長く商いが続く形ができてくる。
幸せにする順番は、まず自分。
そして家族。
そこから仕事相手、そしてお客へと広げていく。
この順序をすっ飛ばすと、どこかで歪みが出る。
無理があるものは、いずれガタがくる。
で、ここからが本音だ。
「利益のために人を使い潰してきた」
タイプの会社が、いまさら
「社員を大切にしています」
なんて言い出しても、手遅れ感がすごい。
長年しぼられてきた社員の目がね、もう社長の声すら聞いてない。
その目はこう語ってる。
“うん、それ、去年も聞いた。”
だからこそ、まだ小さなうちに
「ちゃんと幸せを配る」
癖をつけておくことだ。
出し惜しみしすぎると、あとでツケがくる。
しかも利息つきで。
笑顔の裏に
「また社長だけ焼き肉食ってんな」
と思われる前に、せめて白ごはんくらいは、全員分用意しておいた方がいい。
【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解しスモールビジネスの経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。