人生の中では、どうしても去っていくものに出会う。
仲良しだった友人が引っ越すこともあれば、大切にしていた洋服がくたびれて手放す時もある。
お気に入りのお店が閉まってしまうことだってある。
そんな瞬間、誰もが心の中にぽっかりと穴があいたように感じる。
でもそこで一歩立ち止まり、執着を手放すことができると、不思議なくらい新しい風が吹き込んでくる。
去っていった人や物を惜しむだけでは、心はいつまでも過去に結ばれたまま。
そこに
「ありがとう」
という感謝の気持ちを添えた時、ようやく次の扉が開く。
「去る者追わず来る者拒まず」
という言葉がある。
耳にすると
「そうだね」
と思うけれど、実際は感情が追いつかないことも多い。
そんな時は、ほんの少し視点を変えてみるといい。
「この別れの先に、どんな出会いが待っているのだろう」
と想像すると、寂しさの奥から小さなワクワクが芽生えてくる。
人生は出会いと別れのリズムでできている。
季節が巡るように、人との関わりや持ち物にも流れがある。
去っていくものは、あなたが次のステージに進む合図。
だからこそ、別れを怖れずに
「ありがとう」
と見送ることが大切になる。
そうして心が前を向くと、不思議なほど新しい出会いが訪れる。
古い食器を整理したら、お気に入りの器に出会えた。
長い友人関係が自然に薄れたら、新しい仲間と楽しい時間を過ごせた。
そんな経験、きっと誰もが一度はあるはず。
大事なのは、
「なくなる」
ことをマイナスに捉えず、
「空いたスペース」
に新しいものが入ってくると考えること。
冷蔵庫を思い切って整理したら、次の食材がスッと収まるのと同じ。
人生も心にスペースがなければ、新鮮な縁や喜びは巡ってこない。
だからこそ、感謝の習慣を持つことが心を整える秘訣になる。
感謝は未来を呼び込む合図。
去っていったものに
「ありがとう」
を伝えることで、心は穏やかに解放され、新しい風が入ってくる。
別れを寂しむより、その向こうに待っている出会いを楽しみにしてみよう。
そうすれば、人生の流れはきっとあなたの味方でいてくれる。
「去りゆくものに感謝を贈るとき、心は穏やかに解き放たれ、空いた場所に新しい出会いと喜びが必ず流れ込んでくる。」
【運を開く言葉】
書：瑞雪 文：游雲
