情熱を持ち続ける方法|願望の種を発芽させるには
誰の胸にも願いの種が眠る
だが多くは芽を見ぬまま終わる
土の下では夢が黙って乾いてゆく
ぬるい願いは朝まで持たない
種に降る陽は情熱のほかにない
燃えつづける思いが殻を破る
一度の熱では春まで届かない
何度も注ぐ火が芽を起こす
叶える人は器用だからではない
情熱を絶やさぬ人が進む
この言葉が伝えているのは、願いは持っているだけでは形にならず、そこに熱を注ぎ続けてはじめて動き出す、ということだ。
人は結果が出ないと、才能がない、運がない、やり方が悪いと外に理由を探しやすい。だが、本当に足りていないものは、案外もっと単純で、心から望むものにどれだけ気持ちを向け続けたかである。
願望は、思いつきや憧れのままでは眠ったまま終わる。毎日少しでも意識を向け、手をかけ、熱を絶やさないことで、ようやく芽が出る。
願いを現実に変える力とは、派手な才能ではなく、冷まさずに持ち続ける情熱なのである。
結果が出るほど熱を注いでいるか
願いがあるのに前へ進まないとき、最初に落ちるのは能力ではなく熱である。はじめの頃は「やりたい」と思っていたのに、忙しさや不安や他人の反応に触れるうちに、気持ちは少しずつ薄くなる。
すると動きが鈍り、発信が減り、工夫が止まり、会う人の数も減る。結果として、願望は現実から遠ざかる。
仕事に情熱が持てないと感じる時期が続くと、この流れは経営にもそのまま表れる。商品の言葉は弱くなり、提案は無難になり、決める場面で腰が引ける。すると、お客にも迷いが伝わる。
商売は案外正直で、こちらの熱が下がると、向こうの反応まで冷えやすい。だから願望の種を発芽させるには、まず情熱を持ち続ける方法を考える必要がある。
情熱とは、気分の盛り上がりではなく、望むものへ心と時間を注ぎ続ける力である。ここを取り違えると、「今日はやる気がある」「今日はない」で自分を振り回しやすい。
だが実際には、成果を出す人ほど派手ではない。気分に頼らず、少しでも前へ進む。考える。試す。直す。この繰り返しが、種に日を当て、水をやる働きになる。
氣の経営でも同じで、経営は勢いだけで回すものではない。天の流れを見て、地の器を使い、人の姿勢を戻す。その真ん中にあるのが、冷めずに注ぎ続ける熱である。
熱がある人は、うまくいかない日があっても、そこで話を終わらせない。「どうすればもっと届くか」と次の工夫へ向かう。だから商売に厚みが出るし、言葉にも生気が宿る。
反対に、結果が出ない人の多くは、才能が足りないのではない。片手間の努力になっていたり、失敗の痛みを避けて深く関わらなかったりするだけである。
願望は、眺めているだけでは育たない。手をかけた分だけ現実に近づく。経営者にとって大事なのは、気合いで燃え尽きることではなく、願望の種に毎日ちゃんと熱を入れることである。
商品を磨く。言葉を選び直す。会うべき人に会う。小さくても続ける。その積み重ねが、やがて見える景色を変える。
願いが動き出す人は、特別な人ではない。情熱は成果の前に注ぐものだと知っている人である。
【情熱を注ぐ10分】
今日中に10分だけ取り、今いちばん育てたい仕事の願いを一つ書き出し、その願いのために明日やる具体行動を一つだけ手帳かメモに決める。大きな計画はいらない。「誰に何を届けるか」を一行で書ければ十分である。
願いは、思いついた瞬間に叶うのではない。何度冷めそうになっても熱を戻し、今日もまた心を注いだ人のものだけが、やがて現実の芽を押し上げてくる。
【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
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内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、氣と運をテーマにしている。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。




















