呼吸を深くしコントロールすると人生が変わる

profile：内田游雲（うちだ ゆううん）
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトの「洩天機－運の研究」は運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営（メルマガ編）】も発行中（無料）

あなたが、最後に深く呼吸したのは、いつだっただろう？
覚えているだろうか？

じつは、ほとんどの人が、呼吸を当たり前のものだと考えている。特に意識することなく、自然と呼吸をしているので、誰もが自分は正しく呼吸をしていると考えているのだ。

しかし、たいていの場合、そうではない。ほとんどの人は、ごく浅い呼吸しかしていないのだ。そして、それがストレスの要因の一つになっている。人間はストレスが増えると判断を間違えたり、やる気が出なかったりと、どうしてもそれが生活に反映してしまう。

だからこそ、もっと呼吸についての知識を勉強し、更には呼吸のコントロールを身につける必要がある。

人は不安を覚えたり感情的になると、浅く早い呼吸をしてしまうものだ。それが、交感神経を刺激し、より不安を高め感情的になっていく。だから、大きなプレッシャーがかかる場面では、人は力がなかなか出せないのだ。

人間は誰しもが、常に大きなプレッシャーの中にいるから、どうしても日常的に呼吸が浅くなりがちである。それによって力がなかなか出せない原因となってしまうのだ。これが、運命の悪化をもたらす一つの要因になる。

追い込まれた状況で、最大限の力を発揮し集中力を高めるには、この呼吸をコントロールすることがとても有効な手段である。

大きなプレッシャーの中でもリラックスする方法の一つは、意識的にゆっくりと深く呼吸することである。この呼吸に関するテクニック自体は、非常にシンプルなものだ。どのようにするかというと、ただゆっくりと安定した呼吸を数えながらすればいい。

やり方はとても簡単で、まず５つ数えながら息を吸う。
この時は、鼻から吸っていく。

息を止めて5つ数える。
5つ数えながらゆっくりと吐き出す。
この時は口から息を吐き出していく。

以上を5～10回繰り返すだけである。これをやるだけで、気持ちが落ち着き、集中力が増してくる。

この呼吸法を行う場合、大事な事は、できるだけリラックスして、力を入れないように行うことだ。最初のうちは、もし途中で眩暈を覚えたり頭がくらくらしたらすぐに中止すればいい。慣れれば誰でも簡単にできるようになっていく。

さらに効果を高める為には、一日20分ほどかけて静かな時間を見つけて瞑想を行うことだ。

静かな時間が大切な事は、いろいろな本に書かれている。最近では、マインドフルネスという言葉でGoogleなどが取り入れて話題だ。マインドフルネスとはメンタルトレーニングの一種で、瞑想を通じて心の状態を整えるというもの。仏教やインドのヨガで行われてきた瞑想を基に、宗教色をできるだけ取り除いて開発されたテクニックだ。

米グーグルや米インテルなどのグローバル企業が採用し、日本でもヤフーなど導入企業が増えている。静かな時間での瞑想はストレスを取り除き、癒しを施し、脈拍を抑え、集中力を大きく増していく効果がある。

決して難しい事ではない。一日に、ただ２０分くらい静かに座っているだけでいい。ただ自分の呼吸だけに意識を集中し、呼吸が体を出たり入ったりするのをただ静かに感じ取る。仕事や心配事の方へ思考が漂い出したら、それを基に戻してまた呼吸だけを考えるようにしていく。

これを邪魔の入らない場所で毎日20分ほど行っていく。１週間程度で大きな効果が現れてくるのが自覚できるはずだ。