【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲
夢を口にしたとたん
誰かの常識が戸を叩く
そんなことはないと冷えた声が
あなたの火を消しにくる
だがその常識の中身は
小さな恐れの言い換えだ
善意の顔をした否定ほど
人の志を痩せさせる
だから夢は胸に抱いて進め
言葉にする相手を選べ
夢の話はしない方がいいとは、願いを隠す意味ではなく、育つ前の考えを他人の評価で乱さないために、話す時期と相手を選ぶ知恵である。
夢を実現しようとする時、いちばん危ないのは明らかな反対者ではない。親切そうな顔で「常識で考えなさい」と言う人である。
その人は悪気なく、自分の経験、自分の失敗、自分の不安を、世の中の正解のように差し出してくる。けれど、それは真理ではない。
その人の価値観という色眼鏡を通した見え方である。
まだ形にならない夢は、外へ出すと人の言葉に揺れやすい。だから夢は、誰にでも話せばよいものではない。
実現する前の夢には、説明より保護がいる。
自分の未来を守るには、他人の常識を判断の中心に置かないことだ。
他人の色眼鏡で経営を決めない
何かの夢に向かって努力しようとすると、必ずそれにブレーキをかける人がいる。
「そんなはずはない」「そんなうまい話はない」「もっと、常識で考えなさい」
こうした言葉は、相手を守る言葉に聞こえる。実際、言っている本人にも悪意はない。むしろ、良かれと思って言っている場合が多い。だからこそ厄介である。
夢を人に話さない方がいい理由は、まだ育っていない意思を、他人の不安や思い込みにさらさないためである。
人はそれぞれ、自分の価値観という色眼鏡をかけて物事を見ている。自分の経験、自分の失敗、自分の知っている範囲をもとに、相手の夢を判断する。
そして、自分の狭い価値観と、思い込みという常識を振りかざして、夢を妨害してしまう。
夢を否定する人は、あなたの未来を見ているのではない。見ているのは、その人自身の過去である。
昔うまくいかなかったこと、怖かったこと、損をしたこと、周りに笑われたこと。それらを材料にして、「やめた方がいい」と言う。
経営でも同じことが起きる。新しい商品を出す。価格を上げる。発信を始める。今までの顧客層を変える。
小さな会社の経営者が流れを変えようとする時、周囲から「そんなやり方は通用しない」「前例がない」「普通はこうする」と言われる。
その言葉をすべて聞いていると、判断の中心が自分から外へ移る。売上の前に、気が削られる。気が削られると、決める力も鈍る。
氣の経営で大切なのは、経営者の状態を先に守ることだ。事業の流れは、経営者の気の状態に大きく左右される。
常識を押し付ける人への対処法は、戦うことではない。説明しすぎないことだ。夢や構想を、まだ理解する準備のない人に見せすぎない。
相手を説得しようとすると、こちらの気力が減る。相手の納得を待っていたら、動く時期を逃す。
もちろん、すべての助言を退ける必要はない。数字、契約、資金、法的な確認など、現実を見るための意見は必要である。
ただし、それは夢を小さくするための常識ではなく、夢を現実に近づけるための確認である。
見分け方は明確だ。聞いたあとに、行動が具体的になる助言は役に立つ。
聞いたあとに、不安だけが増え、何も進まなくなる言葉は、今の自分に入れすぎない方がいい。
夢を実現するためには、他人に話してはいけない時期がある。それは秘密主義になるためではない。
常識を振りかざす人たちから、自分の意思を守るためである。
まだ芽の小さい計画は、説明よりも実行が先でいい。誰に話すか。いつ話すか。どこまで話すか。
そこを選ぶだけで、夢の消耗は大きく減る。
自分の夢を守るとは、他人を拒むことではない。自分の未来の責任を、他人の常識に預けないことだ。
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『夢は、誰にでも見せるものではない。まだ形にならない願いほど、話す相手を選ぶことだ。他人の常識に預けず、自分の中で育てた夢だけが、現実へ向かって力を持つ。』
(内田 游雲)
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