
自分が正しい、相手が間違っている
あなたは、人を責めたことはありますか?
「あの人がダメだから、うまくいかないんだ」
そう、思ったことはありませんか?
自分というものは、人のことをどうこう言えるほど立派ではありません。
たとえ今、
「あの人は間違っている」
そう指摘しても、自分がその立場になったら同じことをする可能性があるのです。
「あの人は嘘をつく、けしからん」と言っても、自分だって不利になったりその場を逃れしょうとすると、嘘をついてしまいます。
「あの人は頼りにならない」と言っても、自分が同じ立場になったら、人から信頼される振る舞いが出来るでしょうか?
誰もがすべて、自分のことは棚に上げて考えています。
人はいつでも他人を責めることで自分だけは素晴らしいと思い込みたいのです。
自分は間違いを犯すことなんてない
多くの人は、
「自分が正しい、相手が間違っている」
ということを前提として議論する傾向があります。
特に、TVなどのマスコミの議論ではその傾向が強く出ます。
それだけ、視聴率が取れ、反応がいいということです。
よく見れはこれも一つのショーで演出されたものなのですが、多くの人がそれを見て
「うん!うん!」
と、肯いているのです。

世の中の人は、自分たちは批判されない場所にいながら、他を責任追及して、ぶん殴りたいと思ってアラを探しています。
怒りのはけ口のために、叩きやすい誰かを、いつも見つけようとしています。
何か他人の失敗を見つけたら、やたらと批判して、自分は間違いを犯すことなんてないつもりです。
弁解できない弱いものを一方的に避難するのは世の中の常なのです。
しかし、既に議論が起きているということは、明らかにみんな正しくないのです。
完全に正しければ、そこに議論の余地はありません。
みんな正しくないのだから、互いに話し合って、誰の意見でもない正しい意見を見出していければいいのですが、なかなか、そうはなりません。
怒りのエネルギーは物事を破壊する
こうして今の世の中は、怒っている人ばかりになっています。
しかし、これは何ももたらしません。
そもそも、完璧な人間など存在しません。
その完璧じゃない人間の出した考えなど、完全に正しいなどというはずがないのです。
これは、仕事においても同様です。
お客さんとの関係でもそうですし、上司や同僚との関係でも同じです。
仕事をしていく上でも、いろいろな打ち合わせや会議が必要になることがあります。
そんな時に、「自分が正しい」などと思い込まないことです。
ここを、スタートにすると物事がうまく運ぶようになります。
人間関係がうまくいかない。
仕事がうまくいかない。
もし、 あなたがそう感じることがあったら、1度ここを考えてみてください。
人を責め裁くことで、物事がよくなることはありません。
自分という人間は、誰もが所詮そんな立派ではないのです。
怒りのエネルギーで物事を動かしても、その反動で自分自身をも破壊することになります。
こうした怒りのエネルギーは、たいてい物事を破壊してしまうのです。
怒りからは、何も生まれないということを、そして、多くの問題は怒りが原因になるということを、ぜひ知っておいてください。
たとえどのような理由があるにせよ怒るべきではないのです。
多くの問題はここから発生していくのです。