怒りのはけ口のために誰かを見つける

自分が正しい、相手が間違っている

誰もがすべて、自分のことを棚に上げて考えている。人はいつでも他人を責めることで自分だけは素晴らしいと思い込みたいのだ。そして、怒りのはけ口のために、叩きやすい誰かを、いつも見つけようとしている。何か他人の失敗を見つけたら、やたらと批判して、弁解できない弱いものを一方的に非難するのが世の中の常である。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。小規模事業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを専門に行い、30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

他人を責め自分は素晴らしいと思い込む

あなたも、人を責めたことはあるだろう。

「あの人がダメだから、うまくいかないんだ」

そう、思ったこともあるはずだ。どのような人間であっても、というものは、他人のことをどうこう言えるほど立派ではない。

たとえ今、

「あの人は間違っている」

そう指摘しても、自分がその立場になったら同じことをする可能性がある。

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「あの人は嘘をつく、けしからん」と言っても、自分だって不利になったりその場を逃れしょうとすると、嘘をついてしまうものである。

「あの人は頼りにならない」と言っても、自分が同じ立場になったら、人から信頼される振る舞いが出来るとは限らないのだ。誰もがすべて、自分のことは棚に上げて考えている。人はいつでも他人を責めることで自分だけは素晴らしいと思い込みたいのだ。

自分は間違いを犯すことなんてない

多くの人は、

「自分は正しい、相手が間違っている」

そうしたことを前提として議論する傾向がある。特に、TVなどのマスコミの議論ではその傾向が強く出る。それだけ、こうしたもののほうが視聴率が取れ、反応がいいということだ。

よく見れはこれも一つのショーで演出されたものなのだが、多くの人がそれを見て

「うん!うん!」

と、肯いているだけだ。世の中の人は、自分たちは批判されない場所にいながら、他を責任追及して、ぶん殴りたいと思ってアラを探している。

自分は間違いを犯すことなんてない

怒りのはけ口のために、叩きやすい誰かを、いつも見つけようとしているのだ。何か他人の失敗を見つけたら、やたらと批判して、自分は間違いを犯すことなどないつもりだ。弁解できない弱いものを一方的に非難するのは世の中の常なのである。

しかし、既に議論が起きているということは、明らかにみんな正しくない。完全に正しければ、そこに議論の余地はないのだから。

全員が正しくないのだから、互いに話し合って、誰の意見でもない正しい意見を見出していければいいのだが、なかなか、そうはならない。

怒りのエネルギーは物事を破壊する

こうして今の世の中は、怒っている人ばかりになっている。しかし、これは何ももたらさない。そもそも、完璧な人間など存在しない。その完璧じゃない人間の出した考えなど、完全に正しいなどというはずがないのだ。

これは、仕事においても同様である。お客との関係でもそうですし、上司や同僚との関係でも同じだ。

仕事をしていく上でも、いろいろな打ち合わせや会議が必要になることがある。

そんな時に、

「自分が正しい」

などと思い込まないことだ。

ここを、スタートにすると物事がうまく運ぶようになる。

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人間関係がうまくいかない。
仕事がうまくいかない。

もし、 あなたがそう感じることがあったら、1度ここを考えてみることだ。

人を責め裁くことで、物事がよくなることはない。自分という人間は、誰もが所詮そんな立派ではない。怒りのエネルギーで物事を動かしても、その反動で自分自身をも破壊することになる。こういった怒りのエネルギーは、たいてい物事を破壊してしまうのだ。

怒りからは、何も生まれないということを、そして、多くの問題は怒りが原因になるということを、知っておくことである。たとえどのような理由があるにせよ怒るべきではない。多くの問題はここから発生していくのだから。

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