思考のクセ

思考のクセは、感情ではなく解釈の癖として現れる。比較、決めつけ、先読み不安、過剰な自責。事実と解釈を切り分け、見方を組み替えて判断を戻す場所だ。頭の中の独り相撲をやめ、今日の選択を軽くする。

つまずきは考え方を変える合図|仕事がうまくいかない時の考え方

何かに躓くのは考え方を変える暗示である|筆文字書作品
うまくいかない時、人は出来事の大きさに心を奪われる。だが本当に見直すべきものは、目の前の問題だけではない。つまずきは不運の印ではなく、考え方を変える合図である。いつもの見方を改めた瞬間、止まっていた道に次の余地が生まれる。

うまくいかぬ時こそ
運のせいにするな

まず己の考えを見よ
根を誤れば枝葉は揺れる

小さな躓きが
道ぜんたいを曇らせる

鍵は外に落ちていない
胸の奥の見方を改めよ

躓きは不幸の報せではない
新しい考えへ戻る門である

何かに躓くとは、単に運が悪いという話ではない。今までの考え方、物事の見方、判断の癖が、今の状況に合わなくなっているという知らせである。
人は問題が起きると、相手や環境や時代のせいにしたくなる。もちろん外側の影響もある。だが、そこで外ばかり見ていると、同じところでまた躓く。
大切なのは、なぜこの出来事が起きたのかを責めることではなく、自分は何を見落としていたのかを確かめることだ。
躓きは止まれという罰ではない。考え方を改め、次の進み方へ切り替える合図である。

経営のつまずきは思考を変える合図

人生には、思わぬところでつまずく瞬間がある。仕事でミスをする。人間関係でぎくしゃくする。家の中の小さなトラブルが続く。そんな時、多くの人は「運が悪い」と言いたくなる。だが、うまくいかない時に考え方を変える方法は、まず出来事の外側ではなく、自分の見方をたしかめることから始まる。
つまずきは、今の考え方が現実に合わなくなっているという合図である。問題そのものより、そこへ向かう判断の根がずれている時、枝葉の小さな問題まで揺れ出す。だから、仕事でつまずいた時ほど、相手や景気や時代だけを責めず、自分の発想、手順、思い込みを見る必要がある。
たとえば売上が落ちた時に、「景気が悪いから」で止めてしまえば、打つ手は減る。客数が減ったのか、購入頻度が下がったのか、客単価が合っていないのか。そこを分けて見ると、同じ売上不振でも意味が変わる。
昔は喜ばれた商品が、今の顧客には少しずれている場合もある。案内の言葉が強すぎる場合もある。価格ではなく、伝え方が古くなっている場合もある。
経営者にとって怖いのは、つまずきそのものではない。怖いのは、同じ考え方のまま力で押し切ろうとすることである。氣の経営では、経営者の気、仕事の流れ、顧客との関係を見る。
売上だけを追うと、現場の空気や自分の疲れを見落とす。焦ったまま値引きを増やす。無理な予定を入れる。苦手な客にまで合わせる。これでは仕事の流れが乱れる。
人間関係でも同じだ。相手の態度にいら立つ時、自分の中に「こうあるべき」という固定観念がある。社員はこう動くべき。家族は分かってくれるべき。お客様は一度言えば理解するべき。そう思っていると、相手の反応が少し違うだけで腹が立つ。
そこで「なぜ私はこう感じるのだろう」と見る。すると、相手の問題ではなく、自分の期待が強すぎたと分かることがある。
考え方を変える合図は、大事件の顔をして来るとは限らない。小さな遅れ、返信の減少、売れ筋の変化、体の疲れ、会話の違和感として現れる。
電車で座る位置を変えると景色が違って見えるように、見る場所を変えるだけで、同じ問題の意味が変わる。問題は消えていなくても、次に触る場所が見えてくる。
だから、つまずいた時に最初に見るのは、自分を責める材料ではない。見直すべき考え方である。今の仕事の進め方は古くなっていないか。顧客の悩みを去年のまま見ていないか。自分の得意ではないことに時間を使いすぎていないか。誰かの期待に合わせすぎて、自分の判断が鈍っていないか。
つまずきは不幸の知らせではない。根本を見直す絶好の機会である。今日やることは大きく変えることではない。最近うまくいっていない仕事を一つ選び、原因を「外側」「自分の考え方」「仕組み」の三つに分けて紙に書く。
そこから、明日変える行動を一つだけ決める。今日どこを見直すかが決まれば、止まっていた仕事はまた動き出す。



【卦象ミニコラム】
止まる場所に道がある
卦象:水山蹇(すいざんけん)|無理に進まない
変化|進む前に向きを変える

いまは、前へ進もうとしても足元で止められやすい局面である。思うように進まない時ほど、人は力を入れ、予定を増やし、相手を急かしてしまう。水山蹇は、進む道に険しさがある型を示す。悪い知らせではない。今の向きのまま進むと、さらに消耗するという知らせである。大事なのは、力を足すことではなく、通りやすい道を探すことだ。今日は、押し切るより、道の選び方を改める。

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【今日の開運行動】:止まった仕事を三つに分ける
最近うまく進んでいない仕事を選び、原因を「外の事情」「自分の考え方」「仕組み」の三つに分けて書き出してみる。どこに偏って見ていたかが分かると、責める相手を探すより先に、変える場所がはっきりする。

『つまずきは不幸の印ではない。今までの考え方が、今の現実に合わなくなった知らせである。責める先を探すより、見方を改める人に、次の道は開いていく。』

【運を開く言葉】
書:瑞雪 文:游雲

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profile:
内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-経営とお金が巡る仕組みの研究所-」は、氣の経営と運をテーマにしている。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。

profile:
瑞雪(ずいせつ)

書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。

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