迷ったときの判断基準は気分だ|経営者の決断法
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迷ったときの判断基準
迷ったときは、正しさを考える前に「いまの気分」を確認してから選ぶ手順にする。
正しさで選べと
私たちは教わってきた
けれど正しさは
時々首を締めてくる
正しいのに進まない
そんな夜もある
それはあなたが悪いのでなく
ものさしが固いだけだ
迷ったら楽しいを先に見る
続く方へ道は開く
正しいのに苦しくて立ち止まった日も、あなたの感覚は壊れていない、ただ少し疲れているだけだと知ると、胸の奥がふっとほどけて次の一歩が見えてくる。
正しいかどうかで頭がいっぱいになる日は、だいたい心と体が先に疲れている。
そんなときは結論を急がず、いまの気分を確認してから選ぶだけで判断が軽くなる。
ここからは、その手順を経営の場面に落としていく。
迷ったら判断基準は気分を優先する
迷いが深いときは「正しいかどうか」より先に、いまの気分を観察すると判断が戻る。
決断疲れがある日は、正解探しを続けるほど選択が重くなる。
楽しいは軽さではなく「力を使わず続けられる方向」を示すサインになる。
選択肢を2つに絞り、小さく試して、基準を一行にすると迷いがほどける。
経営者の迷いは、だいたい「どっちが正しいか」で始まる。
数字として正しい。
世間的に正しい。
過去の自分に照らして正しい。
気づくと、頭の中で裁判が開かれている。
検察も弁護士も自分だ。
判決が出る前に、まず自分が疲れる。
迷いが長引くとき、裏側にいるのは決断疲れだ。
決断疲れは、選択を重ねた結果、判断の質が落ちて「あとで考えよう」が増える状態になる。
昼は立派に采配を振るっているのに、夕方はコンビニの棚の前で、ポテチの味に人生を賭ける。
あるあるだ。
さらに厄介なのは、「正しい」を優先するほど、心が置き去りになりやすいことだ。
値上げが必要と分かっているのに言い出せない。
撤退した方が良いのに粘ってしまう。
断った方が楽なのに抱えてしまう。
こういう場面で、正しさは安心をくれるようでいて、首を締めることがある。
正しいのにしんどい。
正しいのに進まない。
ここで自分を責め始めると、迷いは二段重ねになる。
女性は共感、男性は論理、と単純化するつもりはない。
ただ状況として、女性経営者は「人との空気」を大事にするほど負荷が増えやすく、男性経営者は「責任の重さ」で肩が固まりやすい。
どちらも結局、判断が硬くなる。
硬い判断は、良いアイデアが通る余地を減らす。
だから一度、ものさしを替える。
助けになるのが気分だ。
気分は甘えではない。
気分は、体と心が「今どれくらい無理をしているか」を知らせるメーターになる。
気分が沈んでいるときは、守りの選択に寄りやすい。
逆に気分が整っているときは、必要なリスクを取れる。
迷ったときは、正しさの裁判を閉廷して、いまの自分の空気を観察する。
それだけで、選択肢が少しだけ明るく見えてくる。
迷いをほどくコツは、「正しいかどうか」を捨てることではない。
順番を変えることだ。
まず自分の状態を戻し、それから正しさを使う。
これだけで判断の精度が上がる。
大事な決断の前に、頭で結論を出そうとすると、だいたい前例と恐れが勝つ。
しかも声が大きい。
脳内の古参社員は、いつも強い。
そこで「楽しい」を先に見にいく。
楽しいは幼稚な気分ではない。
楽しいは「力を使わず続けられる方向」を示すサインになる。
だから迷ったら、正解探しの代わりに「続く方」を探す。
続く方は、だいたい息がしやすい。
具体的には、次の3ステップが効く。
1つ目。
いまの選択肢を紙に2つだけ書く。
増やすほど迷いは増える。
脳内会議の出席者が増えるイメージだ。
議事録係の自分が泣く。
2つ目。
それぞれの選択肢について「それを選んだ1週間後、呼吸は浅いか深いか」を感じ取る。
ここがポイントだ。
正解探しではなく、体の反応を見る。
3つ目。
小さく試す。「値上げする/しない」なら、まず一部のお客さんに丁寧に伝える。
「撤退する/粘る」なら、撤退の準備だけ先に始める。
「断る/抱える」なら、断る文面を下書きして一晩寝かせる。
寝かせると、だいたい名文になるか、冷静に消せる。
どっちでも勝ちだ。
このとき、判断基準を一行で作ると強い。
判断基準は、迷った場面で自分を戻すための短い合言葉になる。
たとえば
「私は、気分が下がる決め方は採用しない」
「私は、続けられる形でしか伸ばさない」。
こういう一行があると、値上げも撤退も、人間関係も、ぶれにくい。
決めるのは勇気ではなく基準だ。
未来像も描いておくとさらに良い。
「3ヶ月後、私は判断が軽く、仕事が回っていて、夜に胃が痛くない」。
未来像は願望ではなく、日々の選択を揃える灯りになる。
そして今日の行動を一つだけ。
今いちばん迷っていることを一つ選び、「楽しい方」をいきなり選ぶのではなく、「楽しい方に近づく小さな実験」を1つ決める。
やってみて気分が少し上がるなら続行。
下がるなら撤退。
これでいい。
経営は正しさだけで回らない。
気分まで含めて回るものだ。
ここまで読んで、少し胸がほどけたなら十分だ。
迷いは能力不足ではなく、気分が下がった状態で結論を出そうとしているだけのことが多い。
ここからは、つまずきやすいところをQ&Aで一緒にほどいていく。
読者からのよくある質問とその答え
Q. 迷ったとき、気分を判断基準にしても大丈夫ですか?
A. 気分は甘えではない。
体と心の余裕を知らせる計器だ。
迷ったら気分を10点満点で見る。
7点未満なら結論を出さず、深呼吸して二択に絞る。
小さく試し、息が深くなる方を残す。
Q. 気分と感情の勢いはどう見分ければいいですか?
A. 気分は静かなサインで、感情は勢いの強い波だ。
焦りや怒りが強い日は衝動で即決しやすい。
紙に二択を書き、体の反応を見る。
重要な返信や契約は翌朝に回す。
朝の息で送信する。
Q. 気分が悪いのに決断が必要な日はどうすればいいですか?
A. 気分が沈む日に決断が必要なら、結論ではなく準備を決める。
値上げは文案作りと小さな告知、撤退は手順整理と期限決めだ。
重要連絡は下書きして一晩寝かせる。
結論は翌朝に出す。
Q&Aで頭が整理できたら、次は気分を上げるより先に、迷いをほどく行動を小さく入れて流れを動かす。
【迷いをほどく今日の行動】
1.今日の迷いを二択に書く
紙に「A案」「B案」とだけ書き、選択肢を増やさずに机の上に置く。
2.気分を10点で採点する
いまの気分を10点満点で数字にして書き、7点未満なら結論を出さないと決める。
3.小さく試す段取りを決める
値上げ・撤退・断るのどれでもいいので、明日までにできる小さな実験を1つだけ決めて予定に入れる。
【要点まとめ】
・迷ったら正しさの前に、いまの気分を確認してから選ぶ。
・気分が低い日は結論を急がず、二択と小実験で進める。
・判断は勇気より基準で軽くなる。
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迷いが出た日は正しさの裁判を急がず、いまの気分を確かめてから小さく試す、息が深くなる方へ一歩寄せると、経営の決断は不思議なくらい軽くなる、そして軽さは逃げではなく、続けられる形を選んだ結果として静かに残る。
【運を開く言葉 】
書:瑞雪 文:游雲
内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、氣と運をテーマにしている。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。
瑞雪(ずいせつ)
書家。新潟県村上市に生まれる。幼い頃より書に親しみ、18歳で書家を志し、大東文化大学文学部中国文学科で青山杉雨氏に師事。卒業後 ㈱ブリヂストンに就職するも6年後に退職し、独自の創作活動を開始する。人生の法則を力強く書いたその書は、多くの人に生きる力と幸運をもたらすと評判である。雅号の瑞雪は、吉兆をもたらす雪を意味している。




