膨れ上がる欲望に抗う方法

人間は、放っておくと欲望に振り回されてしまうものだ。どんなに頑張っても、膨れ上がった欲望を制御し抗うことなどできない。しかし、人間の欲求は、たいていこの最初の思い浮かんだ段階で中断しさえすれば、さほどの努力もいらずに、欲望に抗い行動を制御することができる。だから、欲望を沈静化させるためのルーティンをぜひ身につけておくことだ。(内田游雲)

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内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングや人生のコーチングを専門に行い、30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は、運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

欲望は次々と膨れ上がる

人間は、放っておくと欲望に振り回されてしまうものだ。どんなに頑張っても、膨れ上がった欲望を制御することなどできない。欲望は膨れ上がってしまったらもう止まらないから、膨れる前に、欲望を沈静化させることが必要になる。

一定の行動を取ることによって、いつも陥りがちな思考パターンを中断し、欲望に振り回されなくすることは訓練次第ではできるようになる。

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解りやすい例として、ダイエットを取り上げて話をすると、食べてはいけないと思っても、つい食物を口に入れてしまうのは、たいてい、ある思考から始まり、それが次の思考につながっていくからだ。放っておくと、その思考はどんどん強くなり、そしてついに、ある食物や味がどうしても欲しくてたまらなくなる。その地点に到達する頃にはもう、食べたいっという気持ちが全てに勝ち、その食物を口にいれてしまっているのだ。

しかし、その思考パターンを中断するような自分なりのテクニックを前もって確立しておけば、何気ない考えが我慢できない食欲になってしまうのを防ぐことができる。

最初の段階で思考を中断する

例えば、大きなチョコレートケーキが食べたくなったとしよう。

この思考をそのままにしておくと、

「美味しいだろうな!」
「ああ、食べたい」

というパターンを辿り、そして、口の中のチョコレートの味を想像し、最後には、どうしても我慢できなくなって結局、食べてしまう。

ここまできて、食べないよう自分を説得するのは、ほとんど不可能である。人間は、そこまで強い意志を持っていない。

欲望の連鎖を意識的に中断する

しかし前もって、この思考の連鎖を中断する自分なりのテクニックを用意しておけば、もっと簡単に食べたいという気持ちを消すことができるのだ。

最初の思考が浮かんだ段階なら、人間は、まだ我慢できる。そこで深呼吸したり、コップ一杯の水を飲んだり、少し散歩に出たりする。すると、知らぬ間にケーキを食べたいという気持ちが、どこかへ行ってしまうものなのである。

これは、食欲だけに限らない。

決まった行動で思考を中断

人間の欲求は、たいていこの最初の思い浮かんだ段階で中断しさえすれば、さほどの努力もいらずに、行動を制御することができるのものだ。

自分にとって、最初のよくない思考パターンを中断できる自分独自の行動を見つけてみることである。それは何でもいい。ただ、考えるだけではなく、身体の行動で思考を中断させる。

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思考と全く別の行動をすることで、その欲望から、強引に引き離すのである。そして、それを一つのパターンとして身に付けておくことだ。

なるべく簡単な動作であればあるほど、いつでもできるようになる。手を10回ぐるぐる回すでもいいし、50m歩くでも構わない。輪ゴムを手首にはめておいて、それをはじくといった方法もある。

とにかく、こうした行動で思考を中断するという独自のルーティンを作ってしまう。そうすることで、欲望に振り回されることは、ほとんど無くなる。

欲望に抗い冷静に判断する

冷静な判断が、人生を成功に導いていく。
これは、誰もが知っていることだ。

しかし、知っているのにそれができない理由は、欲望に振り回されてしまって、冷静な判断ができなくなってしまうからである。

そして、欲望は一度膨れ上がってしまったら、誰にも抗い止めることなどできないのだから、膨れる前に欲望を沈静化させることが必要になるのである。

こうした欲望を沈静化させるためのルーティンをぜひ身につけておくことだ。そうすれば、人生の岐路に立った時に、判断を間違えることが少なくなる。

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