五分で返事がないと怒り出す人々

ネット社会は人間関係を希薄にしてしまった

オンラインでの仕事が増えるにしたがって直接的な人間関係は、ゼロに向かっていく。しかし、ネットだけの人間関係は、リアルの関係に絶対に及ばない。何かトラブルがあったときに、人間関係こそが助けてくれるものなのである。人脈と言えるものは、やはり絶対的な信頼関係の元に成り立つものだ。どのような時間を一緒に過ごすかが、人間関係を構築する重要な鍵になることは間違いないのだ。(内田游雲)

ネット社会になって人間が短気になった

ここ数年のネットの技術進歩による社会の変化には目を見張るものがある。ただ、私たちはそれについて果たして本当に便利に使えているのか、一度考える必要がある。

私たちは、ほんの20年前は、手紙でやり取りをしていた。手紙の場合には、返事が来るのが1週間以上かかるのが当たり前だった。恋文なんて、そのかかる時間の分だけドキドキして過ごしたものだ。

それが、電子メールになって、一日で返信が来ないと、

「どうしたんだ?」

そう思うようになった。

さらに携帯メールになると、1時間ほどで返事が来ないと、何で返事が来ないんだと思うようになり、これが、LINEになると、5分で返事がないと、怒り出すようになってしまった。

なぜ、こんなに急ぐ必要があるのだろうか。

もちろん、便利になるというのは、とても、素晴らしいことだ。しかし、その便利になったことで、かえってイライラしたり、相手の都合を思いやることができなくなったりでは、何のための便利なのかと思うのである。

生まれた空き時間は何をしているか

それでは、その空いた時間を私たちは何に使っているのだろうか。

ゲーム?
ユーチューブ?
SNS?

移動に関しても同じだ。

昔は、東京から大阪への出張は、絶対に泊まりだった。それが今は、絶対に泊まれない。出張先で泊まると、現地の人が 「じゃあ、ちょっと飲みにいきましょう」 ってことで、ここで人間関係をしっかりと作ることができた。

さらに、オンラインでの仕事が増えるにしたがって、こうした直接的な人間関係は、ゼロに向かっていく。ただ、オンラインで打ち合わせしてそれで終わり。

こうしたことは、一見、効率的に見えるようだが、そうばかりではない。何事も順調に言っているときは、あまり関係ないのだが、何かトラブルがあったときに、人間関係こそが助けてくれるものなのである。

人間関係を見直す時期にきている

ネットの人間関係は、リアルに絶対に及ばない。facebookでどれだけ「いいね」されていても、どれだけメッセージのやり取りをしていても、そこには希薄な人間関係しか存在しないのだ。何かあった時に、助けてくれるような、あるいは助けてあげたいと思うような人間関係ではないのである。

ところが、私たちは、この希薄な人間関係を人脈だと勘違いしている。

私には、これだけのフォロワーがいる。
これだけみんなが「いいね」してくれている。
だから、私はみんなから好かれているんだ。
沢山の人脈を持っているんだ。

そう勘違いしているだけなのだ。

しかし、ネット上の関係は、単なる知り合いにすら届いていない関係だ。会って、会話して初めて知り合いになれる。人脈といえるものにまでになる為には、より密接な関係性が必要なのである。

深い人間関係を作る方法

人脈と言えるものは、やはり絶対的な信頼関係の元に成り立つものである。ではそれをどう作るかだ。

こんな言葉がある。

「お茶100回、飲み10回、女1回」

これは、人間関係の濃さを示す言葉である。お茶したり、食事したりだけを100回やることと、10回飲みに行くこととは、同じくらいの人間関係である。さらに、一緒に風俗などに女性を買いに行くのは、1回で同じくらいの人間関係になる。

一緒に女性を買いに行くとなぜ親しくなれるかというと、これは、一緒に後ろめたいことをする背徳感の共有だ。お互いの秘密にしておきたいどろどろした部分を見せ合うことで、信頼感が生まれるからだ。

さらに、もっと、人間関係を濃くすることがある。

それは、一緒に戦争をするということだ。命のやり取りを、一緒に行うまですると、絶対的な信頼感が生まれる。これが戦友が最も太い人間関係になる理由だ。

もちろん、戦争に行けとはいわないが、どのような時間を一緒に過ごすかが、人間関係を構築する重要な鍵になることは間違いないのである。

【参考記事】:

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