凡事を極めることで人生のヒントが見つかる
私たちは重要な行為を、とりあえずで済ましてしまっている。人生の場面一つ一つに、こうした行為に関して、私たちはとりあえずで行ってしまっているのだ。しかしアタリマエのこと、つまり凡事を極めると、そこには、圧倒的な世界が広がっている。このアタリマエの中にこそ、人生を豊かにする重大なヒントが隠れている。凡事を極めるということは、アタリマエをアタリマエでなくすことなのである。(内田游雲)
profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
毎日のアタリマエのルーティーンを見直す
【参考記事】:
2023.11.19
食事の習慣を見直す
多くの人が、健康に無関心であり、体もエネルギーの蓄えも欠いている。この理由の大きな原因が毎回の食事にある。思っている以上に精神的、肉体的なエネルギーは必要である。健康を考える上で、最初に来るものは、何を食べるかということだ。…
食べることを見直すと気がつくことがある。それは私たちが、ただ漫然と食べ物を口に入れているという事実である。
朝は、とりあえずパンを焼いてコーヒーを飲む。
昼は、とりあえず近くの蕎麦屋でそばを食べる。
夜は、飲み会だからとりあえずビール・・・。
なぜか食べることは、ほとんど、とりあえずで始まっているのだ。
しかし、食べるということは、まずは自分の肉体を作り、エネルギーを充填し、そのうえ快楽につながるとても重要な行為であるはずなのだ。しかし、その重要な行為を、私たちは、とりあえずで済ましてしまっている。
珈琲道を追求してみる
茶道の開祖である千利休は、お茶を淹れる事、飲むことを極めようとした。たった一杯のお茶を淹れる行為、お茶を飲む行為を、芸術にまで高めたのだ。
一方私たちは、ただ「とりあえず」で漫然とやり過ごしている。この差が、積み上がって大きな違いとなるのだ。
試しに、コーヒーを飲むというなんとなくの行為を見直してみてみるといい。そして、利休に負けないくらいの珈琲道を追求してみることだ。
どうすればコーヒーを美味しく飲めるかを考え抜く。
コーヒー豆はどんなのがいいのか?
豆の挽き方は?
焙煎は?
淹れ方は?
水はどういった水がいいのか?
コーヒーカップはどんなのがいいのか?
更には、何処で何時誰と飲むのがいいのか?
考えることは無数に存在するのだ。その中で、自分が一番いいと思うのは、どの組み合わせなのか。こうした先に茶道に通じる珈琲道が、垣間見えてくることになる。
「たかがコーヒーに
そんなこと考えちゃいられない。」
そう思うかもしれない。しかし、これを仕事の「お礼状」に置き換えてみることで、その真実の意味が見えてくることになる。
仕事の場面を見直してみよう
購入してくれたお客にお礼状を出す。どこの会社でもやっていることだ。
では、この「お礼状」について深く考えたことはあるだろうか。
どんなハガキで出したらいいのか?
文面の最初の言葉は何がいいのか?
お礼の言葉はどのような言葉がいいのか?
文末はどのようにしたらいいのか?
手書きがいいのか?
印刷がいいのか?
何で書いたらいいのか?
文字の色は?
何時出すのがいいのか?
少し考えただけでも、これだけの項目が出てくるだろう。年に何百回と行う名刺交換も同じだ。
人生の場面一つ一つに、こうした行為に関して、私たちはとりあえずで行ってしまっているのだ。このアタリマエの中にこそ、人生を豊かにする重大なヒントが隠れている。
ぜひ、そこに気づいて欲しい。
凡事徹底
アタリマエのこと、つまり凡事を極めると、そこには、圧倒的な世界が広がっていくことになる。
食べることだけではなく、日常のアタリマエを深く見直すことで、新しい世界がひらけていくのだ。凡事を極めるということは、アタリマエをアタリマエでなくすことなのである。
経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんや、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんは、「凡事徹底」という言葉をが座右の銘としていた。
身の回りの凡事の中にこそ、人生の大きなヒントが隠されている。ぜひ、日々のアタリマエを見直してみて、追求してみることだ。
そこには、大きな仕事や人生のヒントが転がっている。
【参考記事】:
2024.01.20
自分流を構築しOnly oneになる
世の中のほとんど全ての人が何か問題が起きると、どこかに正解が有って誰かが解決策を教えてくれるはずだと勘違いしている。問題を解決するには、自分自身が成長し問題を乗り越える必要がある。他に解を求めている間は、自己の成長は期待できない。…