思想を持つと人間に厚みが生まれる

友をえらばば書を讀んで

成功の条件の第一は人間性である。この人間性を鍛える、あるいは向上させるには、どうしたらいいのか。これが、なかなか、難しい問題である。なぜなら、人間性とは、数字や試験で計ることができないからだ。長年に渡って地道に努力を続け、身体感覚として体験したことこそ、人間性として身につくことになる。困難に見舞われ、苦しみ、立ち向かい、それを乗り越えたからこそ、誰かの役に立つものが身につくのである。(内田游雲)

成功の条件の一つは人間性

成功の条件の第一は人間性である。

【参考資料】:

では、この人間性を鍛える、あるいは向上させるには、どうしたらいいのか。これが、なかなか、難しい問題である。なぜなら、人間性とは、数字や試験で計ることができないからだ。私にも、正確にこうしたらいいということは、よく判らない。

ただ、一つ言えることは、

「何らかの思想を持つといいのではないか?」

ということだ。

その思想は何でもいいのだが、それすらも凝り固まってはダメなのだ。だから、本を読むということが、じつは一番人間性の向上に役に立つのではないかと最近思うのである。

なるべく多くの思想に触れてみる

与謝野鉄幹の「人を戀ふる歌」の最初に

「妻(つま)をめどらば才たけて
 顔うるはしくなさけある
 友をえらばば書を讀んで
 六分の俠氣四分の熱」

こうある。

ここでも、書を読んでとある。書を読むの意味には、勉強するという意味もあるが、それよりも、いろいろな思想に触れるということがあるのだと私は考えるのだ。

だから、時間があるときに、なるべく多くの思想に触れてみることだ。

「聖書」
「仏典」
「論語」
「老子」

こうしたものだ。もちろん、西洋哲学でも構わない。その上で、さらに、いろいろな文章を読んでみるといい。このような蓄積が、あなたの人間性を作り上げていく。

仕事と人生の経験が人間性を作り出す

年齢によって、求められる姿は変わる。

30代は、「一生懸命な姿」でいい。
40代は、「実力発揮な姿」だ。
50代は、「風格を醸し出す姿」になる。
60代は、「品格を感じる姿」だ。

仕事と人生の経験、そして、考え方が人間性を作り出していく。だからこそ、ただ闇雲に生きるのではなく生き方を模索して生きていくべきなのである。

それに最も役立つのは、やはり読書なのだ。知識を身に着けないで、ただ動いているだけでは、経験にならない。経験とは、何かに突き当たって、考え、思索し、乗り越えて初めて他の人の役に立つ経験となるのだ。

ただ、のんべんだらりと生きている人の人生では、誰の役にも立たない。困難に見舞われ、苦しみ、立ち向かい、それを乗り越えたからこそ、誰かの役に立つものが身につくのである。

長年にわたって地道に努力を続け、身体感覚として体験したことこそ、人間性として身につくことになる。だから、どん底を見た人のほうがその体験で誰かの役に立てるのだ。

葉隠という書物の中にも、

「人は苦を見たるものならでは
 根性すわらず」

とあるのもこの意味である。
ちなみに、私は、「葉隠」が好きだ。そして、三島由紀夫のファンでもある。

【参考資料】:

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