収入の流れを継続型にする

profile：内田游雲（うちだ ゆううん）
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトの「洩天機－運の研究」は運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営（メルマガ編）】も発行中（無料）

今後の日本では、雇用が減っていく為に、副業でもなんでもいいので、収入をいろいろなところから得れるようになっておくことが必要となる。

ここでは、基本的に金運について書いているが、金運が良い悪いと考える前に、そもそも金について、金を手に入れる方法についての基本的知識がないと始まらない。いくら金運がよくても、金を手に入れる基本的知識が無いと宝の持ち腐れとなるので、まずは、そうした知識を得ることから始めていくことだ。

これからの時代は、単純化されたロボットやコンピューターによって、置き換えることのできる仕事は、急激に減少していくことになる。

つまり、これまで、時間を切り売りして収入を得ていた人は、収入を得る手段がどんどん減っていくことを意味する。これはすなわち、これまでのサラリーマンという職業が、危うくなったということだ。これからの収入は、価値を創造することで初めて手に入れることができる時代へと移行しつつある。

もちろん、今すぐにサラリーマンがいなくなることはないだろう。しかし、この未来は、すぐそこにまで来ているということを知っておいたほうがいい。そして、その時の為に、収入をいろいろなところから得ることができるようにしておく必要があるのだ。

こうした時代になってくると、収入を得ようと思った時に重要な事は、その収入が継続型かどうかだ。

資本主義には３つの金を生み出す事ができる仕組みが自動的に備わっている。これは、資本主義社会において誰にでも平等に持っている仕組みである。

１つ目が「キャピタルゲイン」。

キャピタルゲインとは、資産価値の上昇ということだ。そう言われてもなんかピンとこないかもしれないが、自分が持つ資産の価値が上昇することで金が増えることです。

ビジネスに置き換えると、例えば1,000円で仕入れたものを2,000円で売る。そうすると1,000円儲かる。この増えた部分が「キャピタルゲイン」だ。経営の本などでは、付加価値などと呼ばれている。

２つ目が「インカムゲイン」。

インカムゲインとは、資産が生み出す配当や利息のことである。ビジネスにおいては、家賃収入や特許使用料が代表的だ。それ以外にも、設備投資によって生み出される収入も「インカムゲイン」となる。アフィリエイト収入のようなネット資産が生み出すものも「インカムゲイン」である。

３つ目が「複利」。

これは、増えた資産がさらに生み出す収入だ。経営においては、再投資と呼ばれル部分になる。ビジネスをやって利益を生み出し、その利益を再投資してさらに利益を大きくしていくことだ。

以上の３つが資本主義社会がすべての人に平等に用意したお金を生み出す装置なのだ。そして、継続型の収入とは、「インカムゲイン」を意味している。

通常の労働は、一度の収入しか生み出さない。これは、「キャピタルゲイン」だと考えればいい。労働という時間を切り売りすることを、価値としてお金を交換している状態だ。

例えば、副収入が欲しくて、夜中にコンビニでバイトをする。確かに、これで、月数万円の副収入を得ることは可能だ。しかし、これ、いつまで続けられるだろうか。1年続けたら、おそらく体を壊してしまうだろう。

世の中の収入には、このように労働という名の時間を売る仕事がほとんどである。時間を売るということは、その、交換レートはともかくとして、時間と収入を交換している。つまり、時間を消費することで収入を生み出すということだ。

収入を増やしたいとか、複数の収入の流れを得たいと考えた場合、この時間と収入との関係を断ち切らない限り上手くいかない。時間だけは、絶対に補充ができないし、時間が最も貴重なものであることは、間違いないからだ。

だから、あなたが今していることは、時間を売っているかどうか、一度よく考えて見直してみることだ。

収入を増やしたい、複数の収入の流れを得たい思ったら、通常の労働収入では一時しのぎになるだけである。つまり「キャピタルゲイン」に頼っているとうまくいかない。

そうではなくて価値の対価として継続的に入ってくる収入を得ること。すなわち「インカムゲイン」を構築することが必要になる。もちろん、収入を得る時に労働は必要になる場合もあるだろう。

しかし、その労働をきっかけにもたらす収入が、提供した価値に対する報酬になっている事、さらには、それが継続型になっているかどうかが、じつはとても大事なのだ。この価値を提供し継続型の収入にすると、労働を止めた後も価値の提供が続き、報酬が発生し続けることになるのだ。

つまり、ほったらかしでも収入が上がり続ける状態になる。
これが「使って減らぬ金百両」につながっていく。

「インカムゲイン」のような継続型の収入は、構築に時間がかかる。だから、すぐに大金にはならないだろう。しかし、意識的に継続型の収入を目指せば、それをコツコツ繰り返すだけで、時間とともに継続型の収入は、積み上げられて大きくなっていく。

あとは、どれだけの期間、続けていくかだけだ。3日しかやらなければ、3日分の収入、1年やれば、1年分の収入が積み上がることになる。

収入を増やしたいときには、時間と交換する労働から、価値を提供することに切り替えて、継続型（インカムゲイン）の収入を目指すようにする。これを意識して行うかどうかで、10年後の収入が圧倒的に違ってくることになる。