自分自身に寄付をすることを忘れない

寄付の作法を守れば豊かになることができる

多くのビジネス書などで、寄付をするとより豊かになれる、などという記述がかかれている。しかし慈善事業に対して、ただ寄付をしたからと言って、あなたの会社が儲かるようになったり、金運が上がると思うのは大きな間違いだ。寄付の仕方には、重要な作法がある。この作法から外れて寄付をそてしまうと、良くなるどころか、むしろ悪化してしまうことになる。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトの「運の研究-洩天機-」は運をテーマにしている。他にも、この世界の法則や社会の仕組みを理解し経営を考える「気の経営」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

寄付の仕方を間違えると貧しくなる

世の中の多くの人が、与えるという行為そのものは尊く、価値のある事だと信じている。だから、多くのビジネス書などで、寄付をするとより豊かになれる、などという記述がかかれているのだ。

また、収入の1/10を寄付するといいといったことも、まことしやかに書かれている。しかしそれは真実ではない。

確かに、この世の中に素晴らしい慈善事業があることは確かである。しかし、こうした慈善事業に対して、ただ寄付をしたからと言って、あなたの会社が儲かるようになったり、金運が上がると思うのは大きな間違いだ。

それどころか、なけなしの金を寄付して、破産に追い込まれる人も数多く存在する。寄付をすることの効果を否定するものではないが、闇雲に寄付をすればいいものではないのだ。

寄付の仕方には、重要な作法がある。この作法から外れて寄付をそてしまうと、良くなるどころか、むしろ悪化してしまうことになる。ここを勘違いして、かえって貧しくなる人が後を絶たない。

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寄付の守るべき3つの作法

豊かになる為の寄付の作法は次の3つを守ることである。

(1)救う必要があると感じる人達ではなく、
あなたにインスピレーションを
与える対象に寄付すること。

何処かの慈善団体に寄付する前に、あなたを支えてくれている人、あなたにインスピレーションを与えてくれる人、こうした人に、まず寄付することだ。特に、最も身近な家族、そして社員である。寄付することは、他人に限らない。むしろ、最も大事なところにするべきなのである。

(2)他人への寄付と、あなた自身に対する
寄付のバランスを崩さないようにすること。

2番めは、他の人に対する寄付と同じだけ、自分に対してお金を使うことだ。自分のお金を賢く管理し、自分自身に投資することには、大きな意味がある。しかし、多くの人は、自分にお金を使うことを罪悪のように感じている。

もちろん、ただ浪費するだけでは、意味のある金の使い方とは言えないだろうが、自分の成長のために投資をすることは、豊かになる為の大事な要件なのである。

(3)もし他の人に寄付する場合には、
匿名でそれを行うこと。

この世の中には、寄付を求める人たちが、数多く存在する。教育、病気の根絶、森林や海、野生動物の保護、宗教、政治家など、何らかの形で世界に変化を起こしたいという人間をリストにしたらきりがないだろう。

しかし、よく考えてみることだ。その理由に触発されて寄付した場合、受け取った側は、感謝するだろうが、そこで何が起こるだろうか。おそらく、あなたの名前がリストに載り、一年後には、再びその訪問者が戻ってくることになる。これが何年も繰り返され、年々、あなたの寄付したいという願望は衰えていくことになる。

同時に受け取る側は、それが習慣になることで、感謝は薄れていくのだが、反対に寄付を手に入れることへの期待感は、より高まっていくものだ。そうなると、あなたは寄付が義務と感じ、あなたが寄付を拒むと、相手はがっかりするか、怒りを持つことになる。

だからこそ、寄付は匿名で行うべきで、匿名で寄付することにより、あなたの内面的な豊かさを高めることができる。

寄付の作法を守れば成果が出る

あなたは、経済的に絶望している友人を救おうとしたことはあるだろうか。そのような場合、金を貸すのは最も愚かな行為である。結局、貸した金にも、友人にも別れを告げることになる。

金の管理が適切でなかった友人に、あなたはさらに金を与えたのだから、その金は同じように管理されることになる。結果は、火を見るよりも明らかだ。その金は消えて無くなることになる。

宗教などに対して、与えたいという願望が強すぎ、結局、財産を失い、貧しくなる人も沢山いる。そんな思い違いに陥らないようにすることだ。寄付をしたところで、あなた魂が救われることはなく、死後に天国に行けることも無い。ただ、金が消えてしまうだけだ。

自分には何も与えずに、何らかの対象に金を与えることは馬鹿げたことだ。どうしても寄付をしたければ、あなたが自分自身に積み上げ、あとになって寄付するようにすればいい。例えば遺言などで寄付をすればいいのだ。早まって全てを与えてしまうよりも、そのほうがよほど賢い選択である。

確かに、寄付をするということには、大きなパワーが存在するが、寄付の仕方を間違ってはいけない。寄付をするには、この3つの作法を守ることで、初めて大きな富という成果となって返って来ることになる。

作法に則った寄付をすることで、あなたの内面の満足と、周囲からの協力が得られ、最終的にはより大きな成果につながっていくことになるのである。

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