
イメージする金持ち像が間違っていないか
基本的にその人の「準拠集団」によって、成功か失敗かの95%が決まる。要は、類は友を呼ぶということだ。お金持ちになる方法について、「まずお金持ちのように振舞うこと」「お金持ちの気分を味わうこと」こうしたことを推奨していたりする。これは、誤解の多い部分で、潜在意識の活用の方法論ということでは間違っていないのだが、問題は、基本になる金持ち像が違っているのだ。(内田游雲)
「お金持ちになりたければ、お金持ちのマネをすればいい。」
よく聞く話である。
確かに学習の基本は、誰かを手本にすることだ。誰かが先に成功しているのなら、その手本を真似さえすれば、基本的に苦労せずに成功を手に入れられるはずだからだ。しかし、多くの人がお金持ちのマネをして頑張っても、お金持ちになるどころか、破産への道を歩んでいることに気づいていない。
そもそも、多くの人が、金持ちになれない理由の一つがその人の環境にある。つまり、あなたの思考や気分は、他人との会話や意見から影響を受ける以上、誰と付き合うかを念入りに見極める必要があるのだ。たまたま、隣り合わせただけの相手と、コーヒーを飲んだり飲みに行ってはいけないのである。
自分の周囲の人間関係を一度見直してみることだ。
その人と、なぜ付き合うようになったのか?
どういうきっかけで付き合うことになったのか?
ほとんどの場合、たまたま知り合ったに過ぎないものだ。
準拠集団で成功か失敗か決まる
基本的にその人の「準拠集団」によって、成功か失敗かの95%が決まるものだ。
準拠集団とは、あなたが日ごと交流を持ち、仲間の一員と思っている人たちのことである。それは家族かもしれないし、同僚かもしれまないし、社会組織のメンバーかもしれない。
要は、類は友を呼ぶということだ。
だから、自分が好意と憧れを抱く相手、自分もそうなりたいと願う相手だけを選んで交際する習慣をつけることだ。
学習の基本は、誰かをお手本にすることである。誰かが先に成功しているのなら、そのお手本を真似すれば苦労せずに成功を手に入れられる。こうすれば成功できるという方法が既に確立されているから、ゼロから模索する必要がないのだ。その人の内面と外面、両方の戦略を真似すればいいだけになる。
ただここで、気をつけなければいけないことがある。手本を探そうと思ったらその真贋を見抜くことが必要だということだ。

たいていの場合、本物の金持ちは金持ちらしく見えず、金持ちぶる人は金持ちではないからである。つまり、セレブといわれる人たちの多くは、お金持ちぶる人たちなのだ。
特に、私たちの周辺にいるお金持ちそうな次のような人々、
グリーン車にしか乗らない
外車にしか乗らない
別荘を持っている
高級ブランドの服や時計をしている
こうしたいかにもマスコミ受けしそうなお金持ちというのは、現実にはそうでないことがほとんどだ。こうした人たちは、単なる「上昇志向の強い人」にすぎないのである。
ここの違いをしっかり見分けないと、かえって消費癖という悪い習慣の影響を受けてしまうことになる。
そもそも、お金持ちには2つの種類がある。リッチとスーパーリッチだ。
スーパーリッチとは、大成功した芸能人や事業家で、豊富な富を生み出しながら、同時に多額の消費をするライフスタイルを支えることができる人たちである。しかし、このような人達は、極少数しかいない。アメリカでさえリッチ層の中の2%ぐらいといわれている。日本だと、おそらくもっと少ないだろう。
アスリートで言うところの金メダルを取れる人たちである。つまり、努力と才能と運が全部そろっている人ということだ。
では、凡人がこうした人達のまねをしたらどうなるか?
破産するだけだ。
多くの人が破産へと向かう
お金持ちになる方法について、あなたもどこかで読んだり聞いたりしたことが過去にあるだろう。
そのなかで、
「まずお金持ちのように振舞うこと」
「お金持ちの気分を味わうこと」
こうしたことを推奨していたりする。
これは、本当に誤解の多い部分で、潜在意識の活用の方法論ということでは間違っていないのだが、問題は、金持ち像が違っているのだ。
恐らく、ほとんどの人がイメージするお金持ち像はスーパーリッチが元になっていて、その真似をしても、お金持ちっぽく振舞う人、つまり、お金をたくさん使う人にしかなりえないのである。これを凡人が真似をしても間違いなく失敗にしかつながらない。元の才能の部分が違うのです。
だから、いくらリッチな気分をがんばって味わっても、実際の金持ちにはなれないどころか、多くの人が破産に向かってしまうのである。