ついに世界の潮流が逆転しはじめた

富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる

前回のアメリカの大統領選挙でトランプ氏が当選したことは、大きな時代の変化でした。
これは、単にアメカの大統領が変わったという単純なものではありません。
歴史的な転換が始まったことを意味しています。

ついに世界の潮流が逆転しはじめたのです。
その潮流とは、グローバリズムです。

グローバリズムと反グローバリズムの戦い

グローバリズム(globalism)とは、地球を一つの共同体と見なして、世界の一体化(グローバリゼーション)を進める思想です。

言葉通りに訳すと地球主義であたかも、素晴らしい思想のように聞こえますが、多国籍企業が国境を越えて地球規模で経済活動を展開し、市場の寡占もしくは独占固定化に至る可能性が高くなります。

これによって、グローバル企業は儲かりますが、国民多くが貧困層となり貧富の格差が大きく広がっていきます。

また、こうしたグローバリズムの進んだ先にある完全に自由な状態とは、無政府主義になります。
つまり、お金というパワーを持った一部の人間が、そのお金で暴力装置を雇い弱者を抑圧していく世界です。

この非常にわかりやすい例が習近平が、ダボス会議で「グローバリズム絶対支持宣言」を行ったということです。
グロバーリズムと独裁者は非常に相性がいいのです。

しかし、イギリスのブレグジット(EU離脱)やアメリカ大統領選挙でのトランプ現象を見ていると、各国の「国民」が特定の投資家・大企業のみを利するグローバリズムへの反発が激しくなっていることが透けて見えてきます。

日本のマスコミではトランプの暴言ばかりがクローズアップしていましたが、実際には、今この瞬間に歴史的大転換が起きつつあるのです。

モノ、サービス、ヒト、カネの国境を越えた移動を自由化するグローバリズムは、国家間、地域間、企業間、国民間に格差をもたらします。

例えば過去30年間でアメリカのGDPは約4倍、株価は約10倍も値上がりしています。

このように、アメリカの富は著しく増大しましたが、しかし、そのほとんどの利益を手にしたのが1%の富裕層であり、それ以外の層の実質所得はあまり変わっていません。

どれだけ、一部の富裕層にのみ有利な世界が作られていたのかがわかります。

自由が貧富の差を広げ格差社会をもたらす

グローバリズムは、別名「新自由主義」ともいわれています。

「人」、「モノ」、「金」の移動を国境を越えて自由に行き来させることです。

自由と聞くと、私たちはとてもいいことのように聞こえますが、論理的に考えて、最初の時点でスタートラインが一緒だとしても、自由競争の結果「勝ち組」が出現すると、「勝ち組」に対するリソースの投入が拡大し負け組との格差は拡大せざるを得ないわけです。

何しろ、「自由」なのです。

何が悲しくて、「負け組」に貴重なリソースを投じなければならないのでしょうか。

「利益最大化」を目的に人々が「自由」に行動する限り、勝ち組へのリソース投入はひたすら大きくなり、負け組は打ち捨てられ格差は拡大します。

国内の所得格差も同じで、勝ち組となった一部の人々は、政治力を高め、「勝ち組を有利にする政策」を政治家に推進させようとします。

この状況に不満を持った99%の層の不満が前回の選挙でトランプ大統領を生み出しました。

「トランプは政治家ではないから
 今の状況を変えてくれるかもしれない。」

こうした期待が、インタービューなどでよく出てきた声なのです。

世界は歴史的転換期を迎えている

2014年に、トマ・ピケティの書いた経済書「21世紀の資本」が世界的なベストセラーになりました。

ここで世界の人々が知ったのは、
「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」
こうしたグローバリズムの現実でした。

その後のEUの難民問題(人の移動の自由)や、イギリスのブレグジット(EU離脱)の国民主権の制限への反発、そして、アメリカの大統領選挙(貧富の拡大)といった、自由貿易や市場主義経済の拡大を推進する「グローバリズム」という思想が、世界中で行き詰まり転換点を迎えているのです。

新たな選挙ではトランプ陣営が負け、バイデン大統領が誕生しました。
しかし、これは、また元の世界に戻ったのではなく、少しだけ揺り戻しがあったと考えるべきです。
こうした反転は、地域中心の活動に焦点が当た理始めることを意味しています。

しかしながら資本主義の時代はまだ続いていきます。
反転を始めたからと行って、すぐに世の中が変わるものでもありません。

まだまだ、「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」といった世界は続いていきます。

だったら、私たちはこの資本主義の持つ力を、自分にとって有利になるように利用したほうが賢明と言えるのです。

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